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MTBとホンダJAZZやモンキーのレストア&カスタム

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JAZZ 其の六十三 (プロジェクトJ124 #2 6Vクランケース)

【2019年12月頃の作業記録】

 

さて・・・JAZZの124ccエンジンを組むために前準備を進めていこう。

クランクケースは、知人から譲り受けた6Vモンキーの車体に付いていた、ケースを使って組んでいくが・・・

 

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6Vモンキーは、その名の通り6Vステーターコイル・ポイント点火式である。

このエンジンは88cc程度にボアアップさせてモンキーに搭載予定だったが、諸事情によりモンキーレストア計画は頓挫している。

老後に資金の余裕があれば、計画を再スタートさせたい気持ちはあるが・・・

予定は未定。

 

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さすがに6Vのコイルを使って組むつもりはない。

JAZZの12V ステーターコイルがあるため、コレを使うが・・・

 

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 しかし・・・

このクランクケースは6V仕様のため、12V CDIマグネットポイント式点火のステーターベースには対応していない。

そのため写真中央付近のマジックで書いた線の部分が、マグネット部品とクランクケースに干渉してしまうのだ。

 

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なので赤印のリブ部分を削除して、干渉しないように加工する必要がある。

 

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屋内保管だったとは言え(一番上の写真)、20年以上放置されていたため、こびりついた油汚れが半端なかった・・・

ワイヤーブラシ等を使い、今のうちにケース外周の汚れを落とし、ペーパーで磨いておく。

 

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左右二つのボールとニードルローラーベアリングは動きが渋いため交換した。

右側のニードルローラーベアリングは、過去に二度外した事があるが、外す作業は大変だった。

とは言っても、コツさえ掴めばOK。

その場合、スライドハンマー、小型プーラーなどの特殊工具は必須だ。

 

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左側のボールベアリングは、NTN 6203 L1C3 超高速精密ベアリングを使う。

※L1とは 高力黄銅もみ抜き保持器(写真で金色に見える部分)

※C3とは 普通すき間より大きい、鉄道車両などに使用(重荷重、衝撃を負荷する)

 

ブログ管理人は仕事柄、業販可能なため商社で購入したが、個人の場合は近所に個人販売可能な工具取り扱い系の商社があれば、ネットショップで買うより直接買った方がお得かも?

ちなみに右側のニードルローラーベアリング、ネットじゃその類の情報をあまり見かけないけど・・・

今回の発注時、試しに営業に訪ねたところNTNで互換品を発見した。

 

【参考資料】

www.ntn.co.jp

koyo.jtekt.co.jp

 

 

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6Vモンキーと12Vジャズのミッションを組み替えて組んだ、通称「純正流用4速クロス」。

興味ある方は、ネットで詳しく書かれているので、そちらで。

純正流用クロスミッション

管理人も手書きの資料を書いたんで、機会があれば詳細についてモンキー編で書く予定。

たぶん・・・

 

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ケースにミッションを組み込む。

この後シフトアームまで組んで動作確認したが、不具合は見当たらなかった。

走らせるのが楽しみだ。

 

ここまでは順調だが・・・

124cc(φ54シリンダー)は、シリンダースリーブがケース貫通穴と干渉するため、ケースにボーリング(逃がし)加工が必要になるが、今回ボーリングは自分で加工する。

 

が、しかし・・・

50ccノーマルケースを使って124cc化するにあたり、大きな大きな懸念材料がある。

それは、ケース貫通穴をボーリング加工によって拡大させる事による強度不足問題だ。

この問題はネットで見てても「クラックが入った」と、ウィークポイントらしい。

 

キタコ ボアアップKITの取説にも、注意事項として以下のように書いてある。

クランクケースの強度が許容範囲を超えており、加工組み付けについても細心の注意が必要です。

出力特性にもよりますが、1レース毎(2時間)にクランクケースのスタッドボルト付近にクラック等破損してないかチェックが必要です。

"加工POINT"

左右クランクケース側面のスタッドボルト取付部付近に開いている貫通穴に、面取り加工とバフ仕上げを施すとクランクケースの強度が上がります。

クランクケースの延命の為にも是非お薦めします。

 

上記注意事項は、レースで使う事を前提にして書かれているが、排気量が50から125へと、2.5倍にもなるわけだからエンジン寿命が短命になるのは必然なのかも。

組みつけも、経験豊富な熟練のメカニックならまだしも・・・

素人に毛が生えた程度の者が組み付けるわけだから、かなりリスキー。

 

計画以前から、この問題は知っていた。

「サーキット走るわけでもないし、のんびり走る程度なら大丈夫でしょ!!」

と、安易に考えていたが・・・

やはり、「何時壊れてもおかしくない」、そんなドキドキハラハラするエンジンは望まない。

それなりに投資して組むエンジンなので、ある程度の安心、信頼、耐久性は望みたいところだ。

 

ココまで進ん来てアレだけど・・・

そんなわけで、クランクケースについては一旦立ち止まり、再考することに決めた。

この6Vクランクケースは、現JAZZの108ccの腰下と交換、組み替えて、いずれモンキーに乗せようと思う。

 

開始した【プロジェクトJ124】、既に必要となる大物パーツにも手を出しているため、もう後戻りはできない・・・。

 やるっきゃないのである(苦笑)

 

 

 【プロジェクトJ124 #1~#13まとめリンク】

JAZZ 其の六十二 (プロジェクトJ124 #1  前書き)

JAZZ 其の六十三 (プロジェクトJ124 #2  6Vクランケース)

JAZZ 其の七十  (プロジェクトJ124 #3  新たなクランケース)

JAZZ 其の七十一 (プロジェクトJ124 #4  下準備)

JAZZ 其の七十二 (プロジェクトJ124 #5 腰下組み付け&測定)

JAZZ 其の七十三 (プロジェクトJ124 #6 腰下組み付け完了)

JAZZ 其の七十四 (プロジェクトJ124 #7 予期せぬトラブル・・・)

JAZZ 其の七十五 (プロジェクトJ124 #8 エンジン完成)

JAZZ 其の七十六 (プロジェクトJ124 #9 痛恨のミス・・・)

JAZZ 其の七十七 (プロジェクトJ124 #10 ホース&サーモ)

JAZZ 其の七十八 (プロジェクトJ124 #11 ドリブン&チェーン交換)

JAZZ 其の七十九 (プロジェクトJ124 #12 マフラー交換)

 JAZZ 其の八十二 (プロジェクトJ124 #13 マニュアル カムチェーン テンショナー)

 

 

 

To be continued.

 

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