【2020年02月頃の作業記録】
前回の プロジェクトJ124 #4でケースの下準備が整ったため、いよいよ腰下から組んでいくが・・・
クランクケースを閉じる前にやっておきたい事がある。
それは・・・
問題は無いと思うけど・・・
H断面のロングストーローククランクを組み付ける前に、念のため振れ精度を確認しておく。
超精密級のVブロックにクランクを置いたら、両軸端にダイヤルゲージを当てセットする。
コネクティングロッドを手に持ち回転させながら、1回転あたりに、どれだけ針が振れるのかを計測する(1目盛りは0.01mm=10μ)。
結果は左右共に1回転あたり約1目盛りの振れだった。
問題なっしんぐ!
いよいよ組み付け開始。
不安だったミッションも無事に収まり、各部の動きに違和感はない。
オイルポンプスピンドルとクランクウエイトのクリアランスはギリギリだ。
高速で動く回転物の隣にあるため心配だが・・・大丈夫(苦笑)
ケースを規定のトルク値で締め、いったん閉じる。
この後、クランクシャフトベアリング~ケース間の軸方向クリアランクを測定していく。
クリアランスが大きい場合はアキシャルシムを投入しよう。
せっかくの機会なので、ついでにクランクの他にメイン カウンタの軸方向クリアランスも測定しておこう。
【測定結果】
クランクシャフトベアリング~ケース端 0.35mm
メインシャフト軸方向クリアランス 1.3mm
カウンタシャフト軸方向クリアランス 0.55mm
クランクシャフトベアリング~ケース間のスキマは0.35mmなので、0.1mmのアキシャルシムを使いたいが・・・
ケース側のベアリングが収まる底面には小さなRが付いている。
Rの大きさは目視でR0.4ほど。
ケースベアリング側の内径52mm、シム外径は約51.5mmだ。
そのためベアリングを押し込んでいくと、シムがR部分に担いでしまい、弓なりにしなった状態で収まるのが分かる。
108cc仕様で使ったケースは、この隙間が0.5mm以上あったためシムが使えたが、今回のこの状態ではシムの役割を果たす事ができないため今回は使用を止めておく。
【プロジェクトJ124 #1~#13まとめリンク】
JAZZ 其の六十二 (プロジェクトJ124 #1 前書き)
JAZZ 其の六十三 (プロジェクトJ124 #2 6Vクランケース)
JAZZ 其の七十 (プロジェクトJ124 #3 新たなクランケース)
JAZZ 其の七十一 (プロジェクトJ124 #4 下準備)
JAZZ 其の七十二 (プロジェクトJ124 #5 腰下組み付け&測定)
JAZZ 其の七十三 (プロジェクトJ124 #6 腰下組み付け完了)
JAZZ 其の七十四 (プロジェクトJ124 #7 予期せぬトラブル・・・)
JAZZ 其の七十五 (プロジェクトJ124 #8 エンジン完成)
JAZZ 其の七十六 (プロジェクトJ124 #9 痛恨のミス・・・)
JAZZ 其の七十七 (プロジェクトJ124 #10 ホース&サーモ)
JAZZ 其の七十八 (プロジェクトJ124 #11 ドリブン&チェーン交換)
JAZZ 其の七十九 (プロジェクトJ124 #12 マフラー交換)
JAZZ 其の八十二 (プロジェクトJ124 #13 マニュアル カムチェーン テンショナー)
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To be continued.